知りたいのは、誰のため?
ずっと探しているように見えて、
本当は、あきらめていたのかもしれない。
誰かと分かち合うことができると。
かんちがいばかり。
見つけようとしたのは、誰かのため?
本当は、自分のことばかりだったのに。
わたしだ!と叫ぶこともせず。
探しているフリをして。
気がつけば、からだぜんぶが緑で覆われてしまった。
そうだわたしは、
自然の一部にはなりたくなかったのだ。
慌てて「ここにいる!」と足を踏み鳴らし、
大地の上で、大きく息をした。
(絵:sanoemi)